米の価格 [雑学]

経済の価値観は見方に依って実に異なってしまいます。私の住んでいる地域は、稲作が盛んなところで、漁業も林業もそこそこです。そこで米の価格についてです。去年民主党の政策で戸別所得補償制度が導入され、農家にやる気を促していますが、これには裏が有り、一俵7000円の仮払金をJAから貰い残りを補償費でまかなうと言う構図です。政府は余剰米買い上げもしなければなりませんが、’買い上げ費用はまず、全国のコメ農家の7割(生産量ベース)が豊作時の買い上げのために積み立てた基金から出す’のであれば、予算の支出はそれ程ではありません。
農家に支払われる金額は、これでは明らかに減額ですが、消費価格は据え置きです。計算が苦手な農家なら、このトリックに嵌ります。私達消費者も、この手の情報は、ネットを探しまわらないと分からないので、危うく私も見逃すところでした。農協がぼろ儲けしているとは言いませんが、これでは米農家は滅びます。実は農家はやむを得ず米を作っていますが、止められるものなら止めたいと言うのが現実です。私の実家でも、米を作っても儲から無いどころか赤字になるから止めると言ってます。米を作るには、苗や肥料や農機具、流通費と結構お金が掛かるのです。だからって大量に作れば値段が下がり、米余りにもなります。今農地が荒れ野になっているところも増えて来ています。そこへ来てTPPだとかに加入すれば、一発終了です。

しかしここで問題です。米は日本の生活レベルから見れば、決して高くはありません。しかし世界の市場では高いのだそうです。だから外国に輸出する事は出来ません。余っているのに輸出できないと言うのは、明らかに何処かにバグがあります。では自動車は安いのでしょうか、今は円高で安くはないはずです。日本の技術が優れているからでしょうか、そうとばかりは言えないはずです。これは現地で生産できるかどうかの違いです。つまり流通経費に相当な金額が掛かるのです。農協はそれを隠しています。これも一都集中の成せる業です。政府もこれを口実に農家を牛耳れるので、問題にさえ挙げません。千代田区に㈱クリスタルライスというダミー会社みたいなものが在ります。ここは実に怪しげな会社で、米を横流ししているのか、[PDF]で日本米市場・クリスタルライスとかが在り多分これがそうなのだろうと思う。参加者がいっぱい居て、70人強で上場価格を決めているようです。米の価格を決めるのであれば農協を通さなければできないはずなのに、参加者の名前も在りません。名誉毀損になるかもしれませんが、千代田区にそんな米の倉庫が在るはずも在りませんし、どうも何かの天下り団体としか思えません。天下りなら、一人年収2千万X70人としても、14億円が黙って消えます。その上、流通費はJAが支払いますから、いっさい手を汚さない構図です。では何をしているのかと言うと、推測でしか言えませんが、余剰米の運び場所を探して闇米として処理しているみたいです。皆さん、余剰米がどこに行くのか知ってますか。知っているなら教えて下さい。

それでもまだ矛盾が在ります。元々関東平野は、日本で一番広い平野であり土壌も良く農業に適した所です。そこをわざわざ近代化する必要があったのでしょうか。戦後高度経済成長していた時は、誰も疑問には思わなかったかもしれませんが、人が幸せに暮らすのは、必ずしも経済の発展が必要とは限らないと思うのですがどうでしょうか。日本の路線は、お金まみれの方法を選択しました。農地を高額のお金で買い、農業を地方にまかせひたすらお金を追い求め、日本の円を高い水準に押し上げたのです。これでは米は売れません。また都会に流通させるためのコストは、石油価格の上昇で逆に仇となったのです。この様な状態で得しているのは誰なのでしょうか。
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