偏西風・貿易風 [気象]

潮汐力を考えてゆくと、水(海水)の場合はある程度納得いくのですが、では大気の場合はどうなのかと言う問題が生じます。つまり大気は月や太陽の重力を受けて風波を作り地球を回転し出すのかと言う問題です。しかし、常識的に考えても、直感的に考えても、大気は水に比べて密度が希薄であり、粒子同士がぶつかって伝達し合うには、重力は殆ど影響しないと思えます。潮の満ち引きさえ、上空20mから見れば殆ど気にも留めないような干満差ではないでしょうか。それよりかは、太陽から届く大地や海水の熱で暖められる温度差で生じる気圧による移動の風の方がずっと大きいと思います。
とすると、地球は自転していますから平均的に大気が暖められ、大気自体が、西から東、東から西にいどうするよりも、南北、北南の移動しかしないように思います。
となれば、地球の自転とともに回転している地上の観察者から見れば、大気が東から西に移動して見えるはずです。しかも、この風はかなりの高速で、赤道付近で観測すれば、風速約463m/sという速度です。
台風が強い時でも、40m/sくらいですから、人間だったら簡単に舞い上がってスーパーマンのように飛んでいってしまうスピードです。最もこれは地球がピンポン球のような空気抵抗を殆ど受けない平面を想定した場合です。
なのですが、抵抗を考慮したとしても速すぎます。実際そんな風は吹いていないし、日本ではその逆の風、偏西風に晒されています。これについては、色々な説がありますから、そちらを信じたい人は、そちらをどうぞ。

ではここからです。地球では、それはもう解決済みの問題のようですが、いざ殆ど自転していない金星で、「雲の最上部では風速100m/sの風が吹いている事については、金星最大の謎の一つに上げられています。」なんて書いてあります。私から見れば、金星の方が当たり前の風であり、地球の方が謎なのですが、どう思われるでしょうか。金星で吹く風も、まだ人間がスパーマンになれるような強い風ですが宇宙的レベルでは、これだって大した風ではないのではないでしょうか。つまり、金星は自転していないとなれば、片面だけ太陽から届く熱で暖められます。その裏面のその高さの温度は、それよりずっと低いことになります。とにかく一年近く太陽に背を向けたままですから、温度差だけで対流が生じます。直感的に考えても上空では障害物はありませんので、秒速100mだとしても、何の不思議も無いのです。

ところが地球は自転していますから、先のように考えたわけですが、そうすると偏西風は、仮に自転していないある宇宙空間から見ると、自転のスピードより速いスピードで移動していることになります。つまり別の何かの力が働かない限り、偏西風は生じません。重力は違うとなれば、残る力は地球にある電磁気力(磁力)しかありません。これはフレミングの法則からも、自転方向に力が働きますので、向きは合っています。
また、北極南極では、磁束密度が高いので、南北で強く働きます。まして、両極上空では障害物がありませんのでより強く働きます。大気は質量として地球のような剛体に比べて非常に軽いので、地球の自転より速くなるのは想像できます。
この力は、赤道付近で当然一番弱まりますが、力はそれなりに働きます。
とすると、自転していない宇宙空間から見ると、大気はすべて西から東に移動しているようにみえるはずです。
そう考えればどうでしょう。主に南極北極で生まれた偏西風は赤道付近に移動していくに連れ、回転距離が長くなるに従いスピードが落ちて行き、地球の自転は慣性の力で回転しているので、極も赤道も関係ありませんので、貿易風が吹く辺では偏西風の回転に追いつき、偏西風とは逆の風が吹いているように見えるのではないでしょうか。
貿易風がどのくらい強い風かは知りませんが、赤道付近での嵐の災害は聞いたことがありません。

大気の流れを読むには、色々な条件を考慮しなければなりませんが、ざっくばらんに考えればこうなりました。これはどうでしょうか。
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